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*2021年夏 自社調べ

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東京ディズニーリゾート体験を締めくくる若年女性の思い出導線-テーマパークとプリントシール機との接点を知る

経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査」によると、2024年の【遊園地・テーマパーク】の市場規模は8926億円で、前年比104.8%の伸びを見せております。
スリルの味わえるアトラクションや、特定のテーマ・非日常的なテーマに合わせたパレード、展示などを楽しめる施設である【遊園地・テーマパーク】は、体験(コト)を購入する消費行動「コト消費」の代表格といえます。

当社サイトで過去にご紹介した通り、東京ディズニーランドおよび東京ディズニーシーは、若年層から特に高い支持を集めています。
今回の記事では、このテーマパークに直近1年以内に訪問した若年女性を対象に実施した調査結果を紹介します。

両パークの園内には、寓話やファンタジーの世界観を模した建物やアトラクションをはじめ、飲食物、カチューシャなどの身につけるアイテムに至るまで、来園者が世界観に没入しやすい仕掛けが随所に施されています。こうした環境が、パーク内での写真撮影行動を促進していると考えられます。
では、パークのゲートを出た後も、この世界観への没入は続くのでしょうか。本調査ではその点に着目し、当社が直営する「moreru mignon 舞浜イクスピアリ店」および「girls mignon 舞浜イクスピアリ店」におけるプリントシール機の撮影行動も含め、分析を行いました。

経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」

出典: 「特定サービス産業動態統計調査」

入園後のプリ撮影は2パターン「15~24歳女性に見る“序盤プリ”と“余韻プリ”」

15~24歳の女性を対象に、東京ディズニーリゾートを訪れた際、玄関口にある舞浜イクスピアリでプリントシール機を撮影した人の行動実態を調査しました。
まずパーク入園時間に注目すると、最も多かったのは「9時台」(37.7%)、次いで「9時より前」(25.4%)という結果でした。つまり、 対象者の半数以上がパーク開園直後、あるいはそれ以前の早い時間帯に入園しております。
一方で、プリントシール機の撮影タイミングを確認すると、最も多かったのは「10時台」(19.3%)で、「14時台」および「21時台」(ともに13.2%)がそれに続きます。注目すべきは、 特定の時間帯に集中するわけではなく、午前・午後・夜間を通して満遍なく撮影されているという点です。
ここから推察できるのは、
(1)朝入園後、一度パークを離脱し商業施設に移動して撮影する人が一定数いること
(2)パークで遊び切った“帰り際の余韻時間”に撮影する人も多いこと
のふたつです。
特に10時台の撮影の多さからは、朝の混雑が始まる前にアトラクションを楽しみ、その後いったん外へ出てプリを撮る“序盤行動” が存在する可能性が読み取れます。また21時台にピークがある点は、 夜のパレードやショーを楽しんだあと、思い出をカタチに残したいという気持ちが高まり、帰路につく前に撮影する“余韻行動” が定着していることを示唆します。

なぜパーク訪問のあとにプリ機へ? 感情の【ジェットコースター】で見えた価値

6人の女子高大生を対象に、東京ディズニーリゾートの価値についてインタビューを行いました。
訪問目的はアトラクション体験が中心であり、加えてパレードや風景撮影といった要素が一部で見られました。同行者は友人2〜4人といった小規模グループが多く、友人との思い出づくりや非日常を共有する場として活用されていることがわかりました。
来園前には「楽しみ」「ワクワク」といった高揚感が多くを占めましたが、一部では「朝起きられるかな」「少し面倒」といった準備への不安や緊張も見られました。入園直後は「いよいよ始まる」という高揚感がピークに達し、アトラクションやショッピング、食事を通じて楽しさと没入感が午前中は維持されることがわかりました。

※モチベーショングラフの一例

ランチタイムには混雑を避け、舞浜イクスピアリに移動する対象者もいました。午後以降は、疲労が徐々に現れつつもアトラクションをゆっくり楽しんでいました。
帰宅時には「疲労感」「寂しさ」が強まりつつも、写真やお土産を通じて余韻に浸るプロセスが存在します。友人との会話やSNSでの共有によって「また行きたい」という再訪意欲へと転換される点が特徴的でした。

この6人の被験者へのインタビューを通して、東京ディズニーリゾートの価値のマウンテン、もとい価値構造を整理したものが以下図です。
絶叫やアトラクション体験、世界観への没入(建物・音楽・演出)、パレードやショーの特別感、写真や共有体験が思い出になるという機能的価値に対して、それらの体験を通して得るワクワク・ドキドキ・高揚感、普段の自分を超えた解放感、東京ディズニーリゾートに浸る幸福感、友達と一緒に体験を共有できる喜びという情緒的価値に繋がっています。これは、非日常の体験で特別な思い出、仲間との絆、明日への元気につながるというベネフィットに繋がっていることがわかりました。

非日常を完成させる体験としてのプリントシール撮影

プリントシール機の利用者にヒアリングを重ねた結果、入店前には「どんなポーズにするか」「うまく撮れるか」といった期待と不安が入り混じる一方で、「可愛く撮るぞ」という前向きな高揚感も生まれていることが分かりました。
こうした感情の揺れ動きは、撮影後に「特別な思い出が残る」「自分を好きになれる」「仲間との関係が深まる」といった価値につながっていきます。
これは、東京ディズニーリゾートで得られる体験――非日常の自分を楽しみながら、大切な仲間と特別な思い出を共有できる時間――と近い構造といえそうです。
プリントシール機撮影は、東京ディズニーリゾートで味わう体験を特別な思い出として“より完成させる仕上げの行動”として機能している可能性があることがうかがえました。

調査概要

調査案件 :遊園地・テーマパークに関する調査
調査対象者:他社モニター(定量調査:15~24歳女性114名、定性調査:高校生・大学生の女性6名)
調査方法 :ウェブアンケート、オンラインデプスインタビュー
調査時期 :2025年8月
調査企画者:林 佑樹