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「推し活ってなに?」Z世代女子4人が語る、好きから生まれる行動

フリュー株式会社ガールズ総合研究所と株式会社CURIO SCHOOLがタッグを組み、より的確に、よりリアルなガールズ実態を捉えるために1年間限定で立ち上げた、Z世代女子が自分たちの価値観やトレンドを探る「エンタメ部」。
第4弾となる今回は、『推し活ってなに?』というリサーチテーマに取り組んだ、高校2年生~大学院1年生の女子部員4名によるリサーチ結果と座談会での発言から、彼女たちにとっての推し活の目的やリアルな実態についてお伝えします。

1. 推し活のリアル:四者四様の「好き」のカタチ

まずは部員たちに自分や友人がどのような「推し活」をしているのかを聞きました。その結果、各人各様の回答を得られ、推し活のモチベーションや実施内容の幅の広さを垣間見ることができました。

・バンドを推しているMさん(高校2年生)の推し活

人気バンド「K」をテレビで知り、友人がカラオケで歌っているのをきっかけに魅力にはまっていったといいます。

バンドの音楽を日々の活力とするほか、友だちとのコミュニケーションのきっかけにしているようです。
そのバンドは音楽を通して圧倒的なエネルギーをくれるので、自分が日々を頑張る活力になっています。また、ライブという「自分へのご褒美」があることも日々頑張れる理由になっています。友だちも同じバンドが好きなので、新曲を一緒に聞いたり、おそろいの服でライブに行ったりして熱狂を共有して楽しんでいます。グッズを買って自分の部屋に飾ることで、「好き」という気持ちを目に見える形で表現したりしています。

・アイドルを推しているKさん(高校2年生)の友人の推し活

有名なキャッチフレーズを持つアイドル「M」をSNSで知り、過去動画をさかのぼるうちに日々の楽しさに繋がっていったようです。

外見と内面のギャップが推すきっかけとなり、お金をかけずに無理のない範囲で推し活を楽しんでいるようです。
最初は顔が好きだっただけですが、Youtubeとかを見るとすごく面白い人で、ビジュアルとのギャップにはまりました。学校がバイト禁止でお金がないので、Youtubeやラジオなどの無料のコンテンツを主に楽しんでいます。推しのメンバーカラーを使ってお菓子を作っているインスタとかを見ると、コンテンツを受けるだけじゃなくて自分で何かを生み出す推し活も楽しそうだなと思います。

・イラストレーターを推しているIさん(大学4年生)の推し活

おススメのスタンプで見て、使いやすくてかわいいと思ったのが推し始めたきっかけだそうです。アカウント規模が小さいイラストレーターを、「もっと大きくなってほしい」という応援の気持ちで推しているようです。

LINEスタンプの新作が出たらとりあえず買っています。日常的に使っていますが、友だちの目に触れさせたいという理由もあります。日々SNSをチェックして、その人の投稿を拡散したりしています。見れば「ふー」と落ち着いて、精神が安定します。

・アイドルを推しているWさん(大学院1年生)の推し活

某大手事務所の男性アイドルを、テレビの音楽番組でバックダンサーとして踊っているのを見かけたのがきっかけといいます。日々の原動力、頑張る理由に繋がっています。

好きな人と付き合う感覚で推し活をしています。推しのために可愛くなろうと頑張る自分も好き。
少しでも推しの応援になるようにという理由で、同じ映画を何度も見たり同じグッズをたくさん買ったりしています。

2.推し活の今

自分や友人自身の推し活について教えてもらった後、推し活の目的やその影響について話し合ってもらいました。そこで語られた内容について、実際の発言と併せて紹介します。

■「好き」と「推す」の違い

「好き」と「推す」の違いについて、「好き」は対象を受動的に楽しむイメージであるのに対し、「推す」は対象の活動や成長に自ら並走し、日常に深く根差して能動的に関わっていく積極性があるという意見が出ました。

推しに対しては色々と能動的に動いたり考えたりしますけど、「好きなもの」はただ受け取るだけの受動的なイメージで、この点で自分の積極性が大きく違うのかなと思います。(Mさん)
確かに「好きなもの」は完成品を楽しむイメージで、推すっていうのはその成長を願ったり、日々の中で並走していく感じですよね。(Iさん)
うん、推すっていうのは日常の中に根差している印象です。(Wさん)

■推し活の効果

自ら積極的に関わることで推し活を通じて前向きな気持ちになれるという声がある一方で、その反動により感情が大きく揺れ動き、時に不安になったりしんどくなったりする側面もあるようです。

推し活って自分の日々の彩りを増やしたり、モチベーションを上げてくれる精神安定剤になってる気がします。(Iさん)
私も楽しくて推し活をしてますけど、大きく感情が振れる分、しんどくなることもあるので劇薬だなと感じてます。(Mさん)
確かに推しの話題で不安になったり嫉妬しちゃうこともありますよね。(Wさん)

■推し活によるコミュニティ形成

推し活が共通の話題となり、新しいコミュニティを作るきっかけやコミュニケーションの手段として機能しているかのかもしれません。
大学生になると「学校の同じクラス」みたいなわかりやすいコミュニティがなくなるので、推し活をいいきっかけとしてコミュニティを作ったり探したりする人も多いですよね。(Iさん)
推し活グッズが会話のきっかけになることはよくあります。その人を推していない人たちにはわからないようなさりげない推し活グッズを身に着けてる人に「もしかして○○がすきなんですか?」って声を掛けたり。(Wさん)

3.推し活のこれから

座談会の最後に、推し活がこれからどうなっていくのか話し合ってもらいました。
その結果、「推し活」という言葉があることで行動に移しやすくなっている上に、本人たちにとって明確な意味を持たないからこそ、多様な形で続いていく可能性がうかがえました。

もちろん迷惑を掛けたりしたらダメですけど、推し活ってその人の「好き」っていう感情がスタートになってるので、良い悪いの判断もできないしこれからも続きそうですよね。(Iさん)
そうですよね。私は「推し活」というアバウトな言葉があることで、「好き」という感情を何かしらの行動で表しやすいんだろうなと思います。(Mさん)
とはいえ、推し活って別に特別なことをしないといけないわけではないですよね。そもそも「推し」も対象が人間じゃなくてもいいし、何個あってもいいし、日常の中でゆるく自然にやっていくものだと思います。(Wさん)
元々私って自分に推しはいないと思っていたんですけど、最近F1ドライバーの厳しい世界を知って自分も頑張んなきゃと感じているので、F1推しと言えるのかもなと皆さんの話を聞く中で思いました。(Kさん)

4. まとめ

今回の座談会で、「推し活」とは単にグッズを買う消費でなく、推しを通じた自己表現も行われていることが示唆されました。消費が目的ではないからこそ、これからも一人ひとりのライフスタイルに合わせた無理なく楽しめる活動として、続いていくといえるのかもしれません。

最後に、今回参加した部員の感想をご紹介します。今回も普段自然と取り組んでいることの深堀りをすることで彼女たちの様々な気づきに繋がったようです。色んな人の推し活を聞くことで、自分が推し活をしている理由をしっかり考えるいい機会になりました。(Mさん)
この座談会を通して、推しが喜んでくれたら嬉しいなという相手を想う気持ちが本当に大切な世界なんだなっていうのをすごく強く感じました。(Kさん)
推し活ってよくわからないなと思っていたんですけど、好きなものに対して何かしていたらそれを推し活と呼んだらいいんだろうなと考えるようになりました。(Iさん)
人生に推しがいなくてもいいけど、推しがいることによって日々の原動力になっているというか、より一層人生を頑張る理由になっているなということを感じました。(Wさん)

今回は、近年すっかり定着した「推し活」という言葉をテーマに、彼女たちのリアルな声をお届けしました。
この新しい造語の定義を掘り下げる過程で、もしかすると単なる趣味の領域を超えた「他者との関わり方」や「日々の原動力」など、彼女たちの根底にある豊かな価値観や人生観にまで深く触れることができたのかもと感じています。
エンタメ部では、引き続き彼女たちの日常からたくさんのヒントや示唆を発掘していきます。次回のレポートもぜひ楽しみにしていてください!

(内田 嵩/西山 恵太)

こうした推し活の姿は、江戸時代の歌舞伎における「贔屓」の文化と重なります。当時の観客は特定の役者を応援し、芝居に通い、贈り物や評判の伝播を通じてその人気を支えていました。これは単なる鑑賞者ではなく、役者の活躍に能動的に関わる存在であり、現代の「推す」行為と本質的に共通していると考えております。一方で、現代の推し活はSNSやデジタルコンテンツの普及により、より自由かつ多様な関わり方が可能となっているようです。無課金から重課金、創作や拡散など参加の形も広がり、「好き」を表現する手段が大きく拡張していることがうかがえます。つまり推し活とは、新しい流行であると同時に、人が誰かを応援し共に歩もうとする普遍的な欲求が、時代の技術と価値観に応じて姿を変えたものかもしれません。

(林 佑樹)

調査概要

調査案件 :推し活に関する調査
調査対象者:CURIO会員(4名)
調査方法 :インタビュー
調査時期 :2026年3月
調査企画者:エンタメ部事務局/調査企画・執筆
内田 嵩/西山 恵太(株式会社CURIO SCHOOL)
林 佑樹(フリュー株式会社)

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