競技者人口と関心層の増加
Aさん
中高は作品の影響でバレーボールをやっていて、大学でも今バレーボールサークルに入っています。作中のトスあげるシーンがやっぱめちゃくちゃかっこよくて。ちょっと再現してみたいなとか思ってやってみました。
世界バレーを見るのも好きです。去年日本でバレーの大会があったんですけど、1日だけ男子バレーを見に行ったんですけど、もうそれで激ハマりして今年の夏にビーチバレーを始めました。
Bさん
私は運動がそこまで得意ではなくて見る方が好きなので、最近は世界バレーのテレビ中継をすごい見ていて。作品は、私はやっぱメインキャラのセッターしている時のすごい楽しそうな表情だったりとか、その敵をあざむけた時のそのドヤ顔とか、ツーアタックを決めるシーンが特に好きです。本当の世界バレーとか見るときもめちゃめちゃセッターには注目していて。ツーアタックが決まった瞬間はもういつでも叫びます。めちゃめちゃかっこよくて。
アルバイト先での顧客コミュニケーションの活性化
Aさん
大きな駅そばの百貨店のデパ地下のお総菜販売屋さんで、量り売りの販売員をやっています。いろんなフェスとかある時に結構痛バ(※)作っている人たちとか、グッズショップとかも近いんで、駅はだいたい皆さん通るんですよ。すごいガーって飾っている人たちでその作品の人だったら「誰が推しなんですか?」って声かけます。お客さんが持っているグッズを見て「わあ、それ素敵ですね!」みたいな。
※「痛バ(いたば)」とは、「痛バッグ」の略で、アニメ・アイドル・ゲームなどの「推し」の缶バッジやキーホルダー、アクリルスタンドなどのグッズを大量に付けて、「推し」への愛を表現するバッグを示す。
Cさん
私はずっと本とか漫画が好きだった影響もあって、大学一年生のときから三年間、本屋さんでバイトをやっています。劇場版が公開された時は、本屋があるテナントの上が映画館で、映画館で劇場版を見たお客様は流れ込んでくるみたいです。映画化とかドラマ化とかした作品をちょっと目立ちやすい場所に置く決まりがあるんですよ。
推しの作品が劇場版やった時は「ポップを描かせてください」って言いました。本棚の飾りつけとかもできたりするんで、さらに楽しいですね。レジにお会計している時にわざわざ「あれ、すごいですね~」って言ってくださるお客様もいらっしゃって「ああ、やってよかった」って。
作品やキャラクター、アーティストなどを愛好している方の、漫画・アニメやDVD、グッズなどの購入を通して、推し活の市場規模はいまや目を離せない存在になっています。
一方で、この愛好を通じて非金銭的な効果も生まれていることが窺えました。
男子によるバレーボールをテーマにした当作品においては、作品がテーマとするスポーツに触れ、作中のシーンにチャレンジしたり、観覧に白熱したという主旨の発言がありました。これらは競技者人口や関心層の増加という形でスポーツ文化の活性化に繋がっているものと考えます。
また、今回参加された方はアルバイト先において、共通の趣味を通じて話すきっかけを得たり、自身が作成したポップをきっかけに顧客から声掛けをされたりと顧客とのコミュニケーションが活性化されている様子が窺えました。ひいては、職場における働きがいに繋がっているかもしれません。
このように推し活は、直接的な経済効果だけでなく、数値化が難しいながらも社会に対してポジティブな効果ももたらす可能性を秘めております。
近く、スポーツに続いてアウトドア関連の作品がもたらす行動変容に関する調査結果をお送りする予定です。ぜひお楽しみに。
※ハイキュー!!は株式会社集英社の登録商標です
調査概要
調査案件 :スポーツ漫画・アニメに関する調査
調査対象者:自社モニター3名
調査方法 :グループインタビュー
調査時期 :2025年9月
調査企画者
林 佑樹