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*2021年夏 自社調べ

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2025年秋ドラマ「じゃあ、あんたが作ってみろよ」が若年女性の視聴率トップ。満足度では「良いこと悪いこと」が逆転

ガールズ総合研究所では、女性の興味・関心、流行、生活状況について定期的に調査を実施しています。今回は、当社が運営するアンケートアプリ「coetto」の10代・20代女性ユーザーを対象に、2025年秋ドラマの視聴状況を調査しました。

若年層が地上波テレビを見なくなりつつあると言われる中、地上波テレビドラマを若年女性はどのように楽しんでいるのでしょうか。
視聴率・満足度の高いドラマタイトルとその理由から、若年女性のドラマの楽しみ方について深掘りしていきます。

2025年秋ドラマ、10代・20代女性が最も視聴しているのは「じゃあ、あんたが作ってみろよ」

2025年の10~12月期に地上波で放送されていた連続ドラマ(以下、秋ドラマ)の視聴状況を10~20代女性156名に尋ねたところ、何かしらの秋ドラマを視聴していたと回答した方は46.2%にあたる72名で、53.8%にあたる84名の方が「何も見ていない」と回答する結果となりました。
2025年7~9月期放送の「夏ドラマ」に関しては、49.4%の方が「何も見ていない」と回答していたため、夏ドラマのほうが秋ドラマよりも若干、視聴している方が多かったという結果になりました。

何かしらの秋ドラマを見ていた方に「今期見ているドラマをすべて選んでください」と質問したところ、もっとも視聴率が高かったのは「じゃあ、あんたが作ってみろよ」(30.6%)。次いで「ESCAPE それは誘拐のはずだった」(25.0%)、「良いこと悪いこと」(25.0%)が同率で並びました。

一方で「今期見ているドラマで1番おもしろいと思うドラマを教えてください」と質問したところ、「良いこと悪いこと」(18.1%)、「じゃあ、あんたが作ってみろよ」(13.9%)、「ESCAPE それは誘拐のはずだった」(6.9%)という結果になりました。視聴率のトップ3と同じタイトルが並んだものの、順位には変動が見られました。

順位に変動も、満足度の面でも同作品がトップ3に。

満足度で首位となったのは「良いこと悪いこと」。本作は、小学校の同級生が22年ぶりに集まった同窓会を機に、顔が塗りつぶされた卒業アルバムから始まる連続殺人事件を追っていくというストーリー。主人公の高木(間宮祥太朗)と、いじめられた過去を持つ園子(新木優子)がタッグを組み、事件の真相に迫るミステリードラマです。

coettoでは定期的に地上波ドラマに関するアンケートを実施していますが、夏ドラマの調査でも若年女性から高い満足度を集めたのは、サスペンス要素の強い「放送局占拠」でした。いずれも日本テレビの土曜日21時から放送されているドラマであり、同放送枠に対する若年女性層からの評価の高さがうかがえる結果となっています。

また、視聴率で1位・満足度で2位となった「じゃあ、あんたが作ってみろよ」は、谷口菜津子さんによる同名漫画が原作のロマンスコメディ。
“恋人ファースト”を続けてきたことで自分を見失った山岸鮎美(夏帆)と、「料理は女が作って当たり前」という亭主関白な価値観を持つ元カレ・海老原勝男(竹内涼真)が、「料理を作る」というきっかけを通じて成長するロマンスコメディです。恋愛以外のテーマを織り交ぜた作品が若年女性から支持される傾向は今回も同様で、王道のラブロマンスで終わらない「令和的価値観」について触れていく同作が、満足度の高い作品として挙げられている点も印象的です。

さらに、「ESCAPE それは誘拐のはずだった」も視聴率・満足度ともに3位にランクイン。八神製薬社長令嬢の八神結以(桜田ひより)が誘拐されるものの、犯人の一人である林田大介(佐野勇斗)と共に逃亡を始める物語です。現実に抗いながら生きる未完成な2人を描くヒューマンサスペンスにも、若年女性からの支持が集まる結果となりました。

10代、20代女性がドラマを面白いと感じるポイントは?「出演俳優の魅力」や「考察の面白さ」の声も

「1番おもしろいと思うドラマを選んだ理由を教えてください!」と質問したところ、10代・20代女性から次のような回答が集まりました。

「じゃあ、あんたが作ってみろよ」

クスッと笑えながらも切なかったりする(20代後半・社会人)
竹内涼真さんがほんとに勝男らしくてすき(10代後半・高校生)
竹内涼真がかっこいいのに、言ってることがダサくてそのギャップが面白い。ちょうど料理始めたいなと思っていたので、共感の嵐だった。恋愛ドラマすぎずコメディなのもハマりました(10代後半・大学生)
考えを改めていく主人公の素直さが心に響く(20代後半・社会人)
もともと原作が好きだから(10代後半・高校生)
勝男が成長していくのが面白い(10代後半・大学生)

「じゃあ、あんたが作ってみろよ」には、竹内涼真さん演じる勝男への評価が多く寄せられました。竹内涼真さんのコミカルな演技や、勝男というキャラクターへのハマり具合が、ドラマの高評価につながっているようです。
さらに、クスッと笑える要素の中にある切なさに魅力を感じるという声や、原作をきっかけに視聴を始めたという女性の意見も見られました。

「良いこと悪いこと」

まじでおもろい犯人誰か毎回気になる(10代前半・中学生)
ドロドロしすぎてなくて見やすい!(20代前半・大学生)
推理できて楽しい(20代後半・社会人)
推理系だから(20代後半・社会人)
考察が面白い(20代後半・社会人)
事件などの考察する系のドラマが大好きだから(10代前半・中学生)
いいこと悪いこと ミステリーで気になってハマったから(10代後半・高校生)
展開が掴めない。伏線が多い(10代後半・高校生)

「良いこと悪いこと」には、ミステリー要素を評価する声が多く集まりました。犯人が誰なのか気になるというコメントや、推理しながら楽しめるところに魅力を感じている女性が目立ちます。また、「ドロドロしすぎていなくて見やすい」という意見や、伏線の多さ・展開の読めなさが面白いという声もあり、ミステリードラマとしてのテンポの良さや考察しがいのある構成が、視聴者の満足度につながっている様子がうかがえました。

「ESCAPE それは誘拐のはずだった」

キャストが好きで見てるけど話も面白い(10代後半・高校生)
主演がすき(10代後半・高校生)
佐野勇斗がかっこいい(10代前半・中学生)

「ESCAPE それは誘拐のはずだった」では、キャストへの好意とストーリーの魅力がどちらも視聴を後押ししている様子がうかがえます。

「フェイクマミー」

展開が読めなくて毎回ハラハラするから(10代後半・高校生)
ハラハラドキドキするのと、登場人物がみんな演技上手い(20代後半・社会人)
向井康二がかわいいので!(20代前半・その他職業)

「フェイクマミー」には、展開が読めず毎回ハラハラするというコメントが集まっており、思わずドキドキしてしまうストーリー展開が評価されています。また、キャストの演技力を魅力に感じる女性もおり、俳優の持つ魅力やキャスト同士の掛け合いが視聴理由となっている点も特徴的です。

「ちょっとだけエスパー」

俳優が豪華(10代後半・高校生)
宮崎あおいがかわいいからです(20代後半・社会人)
大泉洋さんが面白くて好きです(20代後半・社会人)

「俳優陣の豪華さに惹かれた」といった声が多く聞かれ、「ちょっとだけエスパー」に出演する俳優陣の幅広さにも注目が集まっているようです。 また、「宮崎あおいがかわいい」「大泉洋さんが面白くて好き」といった出演者それぞれの魅力も、ドラマが面白いと思うポイントとして挙げられていました。

「パパと親父のウチご飯」

ほっこりするドラマで見やすい!子どもたちにも癒されるし、感動もする!松島聡くんと猪俣周杜くんの演技がとても良い!(20代前半・専門学生)

「ほっこりするドラマで見やすい」「子どもたちにも癒される」「感動もする」 といった、作品全体の温かさに触れた声が目立ちました。さらに、松島聡さん・猪俣周杜さんらの演技が良いという評価もあり、作品の雰囲気とキャストの演技の両面が支持を集めているようです。

10代・20代女性が選ぶ、秋ドラマで1番好きな出演俳優は?

「良いこと悪いこと」

間宮祥太朗さん。顔がかっこいい(10代後半・高校生)
間宮祥太朗さん。髭を生やしていて普段と違うから(20代後半・社会人)

「良いこと悪いこと」では、間宮祥太朗さんへの評価が寄せられました。10代・20代の女性たちは、ビジュアルの良さや普段と違うワイルドな姿に魅力を感じているようです。

「じゃあ、あんたが作ってみろよ」

竹内涼真。表情豊か(20代後半・社会人)
竹内涼真さん。思わず感情移入してしまうから(10代後半・高校生)
竹内涼真。役にハマりすぎてる(10代後半・高校生)

「じゃあ、あんたが作ってみろよ」で亭主関白な夫を演じる竹内涼真さんにも、若年女性たちから演技に魅力を感じているという声が集まっています。勝男という役柄へのマッチ度や、表情豊かに演じる姿に感情移入してしまうという評価まで、作品を彩る人物として視聴される理由になっているようです。

「フェイクマミー」

フェイクマミーの川栄李奈ちゃん。可愛いし役にあってる!(10代後半・高校生)
川栄李奈ちゃん。川栄ちゃんが出てるドラマは全部面白いから(20代後半・社会人)
フェイクマミーの向井康二さん。副社長の真面目な硬いイメージからどんどんひょうきんなキャラになっていって面白い。(10代後半・高校生)
向井康二!ダントツで顔がいいし演技も一番上手です(20代前半・その他職業)

「フェイクマミー」出演俳優陣では、川栄李奈さん、向井康二さんの魅力を語る女性の声が目立ちます。川栄李奈さんは、役柄にぴったりだという声とともに、これまでの出演作品が面白いという評価もありました。“この人が出ていると面白い”と思わせるキャストがいることが、ドラマ視聴のきっかけにもなっている様子がうかがえます。

「パパと親父のウチご飯」

白洲迅!!!イケメン!!!声よし!!!(10代後半・高校生)
パパと親父のウチご飯の猪俣周杜くん。初めてのドラマ出演でありながら表情や雰囲気に伸びしろを感じました。役柄がとても似合っていてぐっとくる演技でした。(20代前半・専門学生)
パパと親父のウチご飯のメガネのパパの方。顔がいいです(20代後半・社会人)

「パパと親父のウチご飯」では、白洲迅さんのビジュアルや声の良さに魅力を感じる女性の声が寄せられました。穏やかな父親を演じる姿も、視聴者を惹きつけているのかもしれません。さらに、今回ドラマ初出演となった猪俣周杜さんの演技も評価されています。

10代、20代女性がドラマを見ようと思うきっかけは「出演俳優」が最多

テレビ離れが進んでいるとされる若年層の女性たちが、ドラマを見ようと思うきっかけはどこにあるのでしょうか。「ドラマを見ようと思う決め手はなんですか」と質問したところ、以下のような回答が集まりましたのでご紹介いたします。

ドラマ視聴の決め手として「出演俳優」(42.9%)と答えた女性が最も多く、他の回答と大きく差をつけてトップとなりました。まずは出演俳優の顔ぶれを見て、視聴したいドラマかどうかを判断している女性が多いことがわかります。
また「今期1番おもしろいドラマを選んだ理由」や「1番好きな俳優さんとその理由」でも、出演俳優の豪華さや、好きな俳優が出演していることに触れたコメントが寄せられており、出演者の魅力が“継続して視聴したい”という気持ちにつながっている可能性もありそうです。さらに、俳優の出演作が面白いから視聴しているという声も見られ、「この人が出ているドラマは面白い」というイメージが視聴のきっかけになる点も印象的でした。

その他の回答では、「ジャンル」(26.3%)が2位に続いています。今回の調査ではとくに「サスペンス」に関するコメントが多く寄せられたことも特徴的でした。視聴率・満足度ともに支持を集めた「良いこと悪いこと」では、サスペンスが好き、考察が面白いといった声が多く、好きなジャンルを基準に視聴を決め、ストーリーに入り込んでいく様子がうかがえます。

次いで「予告、予告動画を見て」(24.4%)が続きます。近年はテレビCMはもちろん、民放公式のテレビ配信サービスTVerの広告や、ドラマ公式SNSでの予告動画など、多様な媒体で宣伝が行われています。地上波のテレビ番組を見ていなくても、配信サービスの広告やショート動画として予告が目に入る機会が増えており、そうした露出が視聴の決め手となることもあるのかもしれません。

2025年は年間を通じて50%前後の若年女性がドラマを視聴

若年層が地上波のテレビ番組を見なくなりつつあると言われて久しいですが、2025年の1年間のドラマ視聴状況を調査してきた結果、季節によって多少増減はあるものの概ね50%前後の若年女性が何らかの地上波のドラマを視聴していることがわかりました。(1~3月期:52.9%、4~6月期:43.3%、7~9月期:50.6%、10~12月期:46.2%が何らかのドラマを視聴)

動画配信サービスなどの選択肢が増え、メディアの多様化が進む中でも未だ半数の若年女性の心を惹きつけている「テレビドラマ」の影響力はそれほど小さなものではないと言えるでしょう。「おもしろかったドラマ」や「好きな出演俳優」についての熱量が感じられる自由回答の内容からも、ドラマ視聴を楽しんでいる様子が伝わってきました。
ガールズ総合研究所では今後も、若年女性の文化について定期的な調査を続けていきます。

調査概要

「2025年秋のドラマ」に関するアンケート
調査対象者​:10代~20代の女性156名
調査方法​:インターネットリサーチ​
調査時期​:2025年11月4日(火)~11月18日(火

執筆:Kai

ティーン向けファッション誌やWebメディアでのライターを経験。現在はコスメ、ファッション、推し活や韓国カルチャーなど、トレンド情報に特化した内容を中心に執筆活動を行っています。