プリントシール機シェアNo.1*のフリュー株式会社の調査機関「ガールズ総合研究所」によるガールズ実態調査メディア

*2021年夏 自社調べ

  • ホーム
  • 自主調査
  • 2025年夏ドラマの視聴率・満足度トップは「放送局占拠」。10代・20代女性のドラマ視聴状況を調査

2025年夏ドラマの視聴率・満足度トップは「放送局占拠」。10代・20代女性のドラマ視聴状況を調査

ガールズ総合研究所では、女性の興味・関心、流行、生活状況について定期的に調査を実施しています。今回は、当社の運営するアンケートアプリ「coetto」の10代・20代女性ユーザーを対象に、2025年夏ドラマの視聴状況を調査しました。
もっとも視聴されている作品、満足度の高い作品、さらに好きな俳優や1クールでの視聴作品数など、若年層の女性たちのドラマの楽しみ方について調査結果をご紹介します。

2025年夏ドラマ、10代・20代女性が最も視聴しているのは「放送局占拠」

2025年7〜9月に放送されているドラマ(以下、夏ドラマ)について、「今期見ているドラマをすべて選んでください」と10代・20代の女性154名に聞いたところ、49.4%に当たる75名が「何も見ていない」と回答しました。
2025年4〜6月に放送されていたドラマ(以下、春ドラマ)の視聴状況について同様の質問を行った際には、56.7%が「何も見ていない」と答えており、春ドラマと比較すると夏ドラマを視聴している方が若干多いという結果になりました。

また、夏ドラマを何かしら視聴している79名が「視聴している番組」を、上位9番組までまとめると以下のようになりました。

2025年7〜9月に放送中のドラマで最も多くの方が視聴していたのは、櫻井翔さん主演のドラマ「放送局占拠」(29.5%)です。2023年の「大病院占拠」、2024年「新空港占拠」につづく3作目となる今作。主演の櫻井翔さん、妻役の比嘉愛未さんといったメインキャラクターはそのままに、お面をかぶった犯人グループが次々と出す要求に対峙していくストーリー展開となっています。これまでの作品に続き、3作品目も、若年女性の間で人気が上昇している様子がうかがえました。

次いでランクインしたのは、松本潤さん主演の「19番目のカルテ」(20.5%)。富士屋カツヒトさんの漫画「19番目のカルテ 徳重晃の問診」を原作としており、病気を診るだけでなく、心や生活背景をもとに患者にとっての最善を見つけ出し、生き方そのものに手を差し伸べる19番目の新領域「総合診療医」を描く、新しいヒューマン医療エンターテインメントです。松本潤さんが初めて医師役に挑戦したことでも話題となりました。さらに、1位の「放送局占拠」に続き、嵐メンバー主演作が1・2位を占めた点にも注目が集まります。

さらに3位には「DOPE 麻薬取締部特捜課」(19.2%)が続きます。こちらは木崎ちあきさんによる小説が原作で、髙橋海人さん×中村倫也さんのW主演。正反対のバディとして、謎に包まれた新型ドラッグ【DOPE】に挑む、新時代の麻取アクション・エンターテインメントです。

夏ドラマでは、若年層に人気の高いイメージがある「恋愛ドラマ」がトップ3にランクインせず、上位3作品をヒューマンドラマやアクションといった作品が占める結果となった点も印象的です。coettoで実施した冬ドラマ・春ドラマに関する調査結果でも同様に、恋愛ドラマ以外の作品が上位となっており、近年は恋愛ドラマだけではない多様な作品が人気を集める傾向があるようです。

続いて、「今期見ているドラマで1番おもしろいと思うドラマ」について聞いたところ、視聴者数でも首位となった「放送局占拠」と「ちはやふる-めぐり-」(13.0%)が同率トップとなりました。「放送局占拠」は、視聴者数・満足度ともにトップとなっており、夏ドラマとして若年女性からもっとも支持される作品となったようです。

同率首位の「ちはやふる-めぐり-」は、累計発行部数2900万部を超える大ヒット漫画「ちはやふる」が原作。2016年、2018年には3部作として実写映画化され、“青春映画の金字塔”と評された作品です。今作は、主演に當真あみさんを迎え、その「ちはやふる」から10年後の世界を描くオリジナルストーリーとなっています。競技かるたに情熱をかける高校生たちの物語が、視聴者数5位(8.4%)から大きく順位を上げて、満足度でトップに輝きました。

次いで、2025年度前期の連続テレビ小説「あんぱん」(11.7%)がランクイン。アンパンマンの作者・やなせたかし夫妻をモデルとした物語です。春ドラマに関する調査に続き、再びトップ3入りを果たすこととなり、シーズンを通して、10代・20代の若年女性から支持を集める様子がうかがえる結果となりました。メイン視聴者の年齢層が高いイメージのある朝ドラですが、「あんぱん」は若年女性も熱中する作品となったようです。

「俳優陣の演技力」に「現実との共感性」。10代・20代女性がドラマにハマるポイントとは?

「1番おもしろいと思うドラマを選んだ理由を教えてください!」と質問したところ、10代・20代女性から次のような回答が集まりました。

「放送局占拠」

続きが気になる(10代後半・高校生)
放送局占拠。スリルがあって面白い(10代後半・中学生)

シリーズ3作目として人気を集める「放送局占拠」には、スリルあるストーリー性や、思わずその先が気になってしまう展開に引き込まれる声が聞かれました。

「ちはやふる-めぐり-」

もともとちはやふるが好きでドラマを見始めました。 主演の當真あみちゃんが本当にかわい。(10代後半・高校生)
ちはやふる。毎話感動するから(20代前半・大学生)
ちはやふるしか見ていないので選択肢がそれしかないのですが、新しい物語も百人一首と上手く絡み合っていてすてきだなと感じます!(10代後半・高校生)
ちはやふるの新人さんが演技いい(10代後半・大学生)
映画も大好きだから(10代後半・高校生)

「ちはやふる-めぐり-」に関しては、原作や映画が好きで視聴を始めたという女性も多いようです。主演の當真あみさんをはじめとしたキャスト陣の演技力や、百人一首に打ち込む姿に引き込まれるという声も聞かれました。とくに高校生・大学生の女性から多くの意見が寄せられ、青春ストーリーへの共感が人気を集める要因になっている様子がうかがえます。

「あんぱん」

あんぱん。それしか見てないからだけど、出ている俳優や女優が有名で面白い(20代前半・大学生)
今田美桜さんと北村匠海さんの演技の掛け合いが大好きです。(10代後半・大学生)
半分、実話なので実際にこういう時代を生きた人がいるんだなぁと思うとリアリティがあって面白い(20代後半・社会人)
親が見ていて自分も見たら、面白かった やなせたかしさんの人生が見れて楽しいし、学びになる(20代後半・無職)

豪華な俳優陣やキャスト同士の息の合った掛け合いに魅力を感じる女性も多い「あんぱん」。実話をもとに展開されるストーリーだからこそのリアリティが、若年女性まで夢中にさせる要因となっているようです。親が見ていたことをきっかけに視聴をはじめた女性がいる点も、朝ドラならではの特徴といえます。

「DOPE 麻薬取締部特捜課」

みんな演技が上手くて面白い!(20代前半・大学生)
話が面白い(20代前半・専門学生)
キャストが豪華で、自分が好きな中村倫也さんが出ていて面白いです!(10代後半・高校生)

こちらは「DOPE 麻薬取締部特捜課」について寄せられたコメントです。演技力や豪華なキャスト、さらにストーリー展開の面白さなど、見たくなる要素が詰まっていることが伝わります。

「19番目のカルテ」

19番目のカルテ。総合診療を普及させたい。(20代前半・大学生)
毎回感動させられる(20代後半・社会人)

松本潤さん主演の「19番目のカルテ」では、ジーンと感動する展開に引き込まれている女性がいる一方で、「総合診療を普及させたい」という視点から視聴している女性がいる点も印象的です。リアルな視点で面白さを感じられるのは、医療ドラマならではのリアリティがあってこそかもしれません。

「愛の、がっこう」

愛の、がっこう 学習障害について関心があるため(20代後半・社会人)
ラウールのホスト役すき(10代後半・社会人)
ホストと教師という現実でありえそうなストーリーで面白い(20代後半・社会人)

「愛の、がっこう」は、高校教師役の主演・木村文乃さんと、孤独なホストを演じるラウールさんによる、禁断なのに純粋なラブストーリーです。
こちらの作品には、SnowManのラウールさん演じるホストのカヲルへの評価が寄せられました。現実的にありそうなリアル感も面白みを感じるポイントとなっているようです。また、「小学校のとき、生まれつき字を覚えにくいって言われたことがある」と、ラウールさん演じるカヲルが打ち明けるシーンが合ったことから、「学習障害」というテーマに関心を寄せて視聴しているという女性の声も挙がりました。
このように、20代女性はとくに自身の興味関心のある題材であることから、ドラマ視聴を続けるということも多いのかもしれません。

10代・20代女性が選ぶ、夏ドラマで1番好きな出演俳優は?

「ちはやふる-めぐり-」

ちはやふるの上白石萌音の読み方がいい(10代後半・大学生)
ちはやふるの上白石萌音さんです。前回の作品にも出演していましたが、生徒から教師となった今回の作品でも可愛らしさが残っていてとても印象に残ります。(10代後半・高校生)
當真あみちゃん。自然な演技で、顔がとてもタイプ(10代後半・高校生)

キャストへの評価も高い「ちはやふる-めぐり-」では、上白石萌音さんの演技にとくに注目が集まっています。今作で生徒から教師へと立場が変わっての出演となり、その存在感が印象的だという声がありました。また、當真あみさんに関しても「自然な演技」「顔がタイプ」といったコメントが寄せられるなど、キャストの魅力そのものがドラマを視聴する楽しみとなっている様子がうかがえます。

「あんぱん」

今田美桜さん。どんな役でもみんなの目を惹きつけるような演技をしていて見ていて飽きないです。(10代後半・大学生)
あんぱんの北村匠海さん。ゆったりした優しい性格がはまり役で見ていてしあわせになる(10代後半・大学生)
あんぱんの高橋文哉くん カメレオンのように役に合わせた演技が引き込まれます(10代前半・中学生)
あんぱん の河合優実。おとなっぽくて演技も好き(20代前半・大学生)

面白いと思う理由でも俳優陣の演技力に関する声が挙がった「あんぱん」からは、今田美桜さんをはじめ、北村匠海さんや高橋文哉さん、河合優実さんなど幅広いキャストへの支持が集まりました。今田美桜さん、北村匠海さんの人を惹きつける演技はもちろん、役柄に合わせて自在に表情を変えたり、大人っぽい演技で脇を固めるキャストの強さも、ドラマの人気を後押ししているようです。

「放送局占拠」

放送局選挙の櫻井翔さん。普段とは違うオーラがあるから(10代後半・高校生)
放送局占拠の櫻井翔。かっこいい(10代後半・高校生)
櫻井翔くん!いつ見てもかわいいし、爆発とかに巻き込まれて焦げたり?しててもかわいいのが顔面天才すぎて永遠に眺めてられます(20代前半・その他)

「放送局占拠」の主演を務める櫻井翔さんへの支持が多数寄せられました。「普段とは違うオーラ」「かっこいい」といったものから、「爆発に巻き込まれてもかわいい」といったユーモアを交えた熱量ある声まで見られ、幅広い層から強い人気を集めている様子がうかがえます。

「DOPE 麻薬取締部特捜課」

中村倫也。ナチュラルな演技でかっこよくて大好きです。(10代後半・高校生)
中村倫也さん、見ていて面白い(20代前半・大学生)
中村倫也 演技が上手(20代前半・専門学生)
DOPEの井浦新さん かっこいい!(20代後半・社会人)

「DOPE 麻薬取締部特捜課」に出演している、中村倫也さんに関するコメントも多数寄せられました。「ナチュラルな演技」「見ていて面白い」など、演技力の高さに触れる意見が多く、視聴者を惹きつけているようです。また、井浦新さんがかっこいいといった声も寄せられるなど、キャスト陣の存在感もドラマそのものへの評価につながっています。

「19番目のカルテ」

松本潤くん 目の演技がとても素敵(20代後半・社会人)

目の演技といった細部まで丁寧に表現する松本潤さんの演技に惹かれた、という女性のコメントもありました。繊細な表情や感情の動きが魅力となっており、そのリアリティが作品の満足度を高めていると感じるコメントです。

「明日はもっと、いい日になる」

明日はもっと、いい日になるの福原遥さんが可愛いなと思ってます(20代後半・社会人)
福原遥さん。演技上手(10代後半・高校生)
福原遥さん。演技がうまい(10代後半・大学生)

「明日はもっと、いい日になる」では、福原遥さん演じる主人公・夏井翼は、所轄の刑事でありながら、ある日突然、児童相談所への出向を命じられるところからストーリーが展開されます。目の前で起こっている問題にまっすぐ向き合う児童相談所の面々に胸が熱くなり、見終わった後に少し人に優しくなれる、そんなハートフルヒューマンドラマです。
本作には、福原遥さんに対して「可愛い」「演技が上手」といった意見が女性たちから寄せられました。

地上波のドラマの1クール視聴作品数は「決まっていない」が6割以上

「普段、地上波の国内ドラマを1クールに何作品ほど視聴していますか?」という質問に対して、もっとも多かったのは「決まっていない」で63.6%の方が選びました。
2025年夏に地上派のドラマを1つも見なかった方は49.4%、春ドラマでは56.7%いましたが「決まっていない」と答えた方のうち何割かは、気になるドラマがあれば視聴するということもあるということでしょう。
以降は多かった順に「2〜3作品」(16.2%)、「1作品」(13.0%)となっており、地上波の国内ドラマを普段から視聴している女性の間では、1〜3作品程度を視聴する方が比較的多いようです。
それ以上では「4〜6作品」(5.2%)、「7〜9作品」(1.3%)、「10作品以上」(0.6%)という結果となり、1クールにドラマを多数視聴するドラマウォッチャーな女性も一定数存在することがわかりました。

調査概要

「2025年夏のドラマ」に関するアンケート
調査対象者​:10代~20代の女性154名
調査方法​:インターネットリサーチ​
調査時期​:2025年8月5日(火)~8月19日(火)​

執筆:Kai

ティーン向けファッション誌やWebメディアでのライターを経験。現在はコスメ、ファッション、推し活や韓国カルチャーなど、トレンド情報に特化した内容を中心に執筆活動を行っています。