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*2021年夏 自社調べ

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女子高生の85%が「ひとりの時間が好き」と回答。令和女子のひとり時間の過ごし方を調査

食事や旅行などさまざまな場面で女性の「おひとり様」文化が浸透してきた昨今。
とは言え学生時代を思い返すと「友達がいないと思われたくない」「ぼっちは恥ずかしい」との思いからひとり行動を避け、グループで行動していた方も多かったように思います。
令和の若年女性はひとり時間を楽しんでいるのか?当社の運営するアンケートアプリ「coetto」の10〜20代女性モニターを対象に行った調査結果をご紹介します。

ひとり時間が好きな人は82.9%。中でも高校生は85.0%越え

10~20代女性208名に「1人の時間は好きですか?」と質問したところ、「とても好き」が38.9%、「まあまあ好き」が43.8%となり、好きと回答した人は合わせて82.9%で8割を超える結果となりました。
「どちらとも言えない」は9.1%、「あまり好きではない」は8.2%と少なく、非常に多くの人がひとりの時間を好んでいることがわかります。

年代別で見ると、好きと回答した人は高校生・高専生が85.1%、大学生が83.0%、社会人が78.8%という結果となりました。どの年代も8割前後で非常に高い割合ですが、高校生・高専生と社会人の間には5~7%の違いがあることがわかります。

学校生活を送る中で、学生はひとり行動を避けグループで行動している印象がありますが、その印象とは反対に、ひとりの時間が好きな人の割合は学生の方が多いようです。
学生時代はグループで行動をする機会が多い分、家ではひとりの時間を大切にしたいと考える人が多いのかもしれません。逆に、普段はひとりで行動することが多くなる社会人は、誰かと過ごしたいと思う人も増えてくるのではないでしょうか。

「1人時間がないと疲れる」と感じる人が31.3%。

「1人の時間について、あなたの感じ方に近いものは次のうちどれですか?」という質問に対しては、「1人時間がないと疲れる」と回答した割合が最も多く、31.3%となりました。次いで「周りに気を使わなくていいから好き」が22.1%、「時と場合によって1人がいい時もある」が16.8%と続きます。

「ないと疲れる」という感じ方の人が3割を超え、好きか嫌いかではなく「必要」というのが、全体の感覚として最も多いようです。SNSなどのネット文化により、人と常につながっていることが当たり前の時代だからこそ、「ひとり時間」がより重要な時間になっているのではないでしょうか。

「ひとりカラオケ」の経験がある若年女性が4割以上

「ひとりで過ごす」ことが好きな人でも、どんなことでもひとりでしたいわけではなく「ひとりでしたいこと・行きたいところ」と「複数人でしたいこと・行きたいところ」に分かれるのではないかと考えられます。
ここからは若年女性の「ひとり行動」の傾向について考えていきます。

「次のうち、1人でしたことがあること・行ったことがある場所はありますか?」と質問すると、「カラオケ」が最も多く40.9%、次いで「映画鑑賞」が38.9%、3位に「カフェ」32.2%となりました。自宅や近所などで気軽に楽しめる「身近なエンタメ」についてはひとりで楽しんだ経験がある方が多いようです。
一方で「ライブ、コンサート、観劇」も26.9%で4位にランクイン。普段は自宅や近所などでひとり時間を過ごす人の割合が多い一方、ライブや推し活など、特別なイベントなどにひとりで行ったことがある人も多いようです。

「好きなひとり時間の過ごし方」について自由回答のご紹介

「あなたが好きなひとり時間の過ごし方を教えてください」という質問に対し、自由入力で回答いただいた結果の一部をご紹介します。

・1人でカラオケ。気にせず歌える(10代後半・高校生・高専生)
・街を歩いてふらっとカフェに入ったり、いつもは行かない文具屋などにいったりする(10代後半・高校生・高専生)
・近所の綺麗な景色を見に行く 時間を気にせずぼーっと過ごす(10代後半・高校生・高専生)
・1人で家でコーヒー入れて好きな動画をみる(20代前半・大学生)
・好きな映画を流しながら、うたた寝をする(20代前半・社会人)

ひとりよりも複数人で行きたいのは「バイキング・食べ放題」「テーマパーク」

複数人よりもひとりでしたいことは「カラオケ」が最も多く26.9%でした。2位は「映画鑑賞」で18.8%、3位は「ライブ、コンサート、観劇」で12.0%でした。
ひとりよりも複数人でしたいことは、1位が「バイキング、食べ放題」で43.8%。僅差で「テーマパーク(43.3%)」、「ライブ、コンサート、観劇(42.8%)」、「カラオケ(41.3%)」と続く結果となりました。

「カラオケ」と「ライブ、コンサート、観劇」については「ひとりでしたい」「複数人でしたい」の両方で上位に入っています。
「カラオケ」はみんなで楽しむことも多い反面、個室で他人の目を気にせず思いきり好きな歌を歌ったり、まだ自信のない曲の練習をしたいなど、ひとりで楽しみたいという需要もあるということでしょう。2000年代中ごろから、カラオケボックスでひとりカラオケの利用を推進する動きがあったことも影響しているように思います。

「ひとりよりも複数人でしたい」ことの1位となった「バイキング、食べ放題」についても、実は「複数人よりもひとりでしたいこと」の8位にランクインしています。ひとりのほうが好きなものを好きなだけ食べられて良い、という方もいるということでしょう。

「ひとりでしたい」ことで2位に入った「映画鑑賞」については「複数人でしたい」こととしては上位に入っていません。ただ今回の調査では「映画をどこで鑑賞するか」については特に言及していないため「映画館での映画鑑賞」と「自宅でDVDや配信サービスなどで映画鑑賞」を分けて聞いた場合は、異なる結果になることも考えられます。

寂しいだけじゃない。ひとり行動の困るところ、不便なところ。

「1人で行動する際に、困ることや不便だなと感じるのはどんなことですか?」という質問に対し、自由記述でいただいた回答をご紹介します。

寂しい

・1人も好きだけど、周りが楽しそうに盛り上がっているのを見て虚しくなる(10代後半・高校生・高専生)
・孤独を感じる(10代後半・高校生・高専生)
・他の人が遊んでいるSNSを見ると少し寂しくなる(20代後半・社会人)

周りの目が気になる

・他人の目線が自分に向いている気がする(10代後半・高校生・高専生)
・学校だと特に、1人でいると友達がいないと思われるではないかと心配(10代後半・高校生・高専生)
・JKとすれ違うと緊張する(10代後半・高校生・高専生)
・特に困ることは無いが周りの目は少し怖い(10代後半・専門学校生)
・気のせいかもしれないけど、場所によってはジロジロ見られる(20代前半・社会人)

写真が撮りづらい

・写真撮りたい状況のときに不便(10代後半・高校生・高専生)
・イベントなどで自分を含めた写真が撮りづらい(10代後半・高校生・高専生)
・御朱印を貰ったあとに荷物持ちながらだと写真が撮りづらい(20代前半・社会人)
・インスタ用の写真撮影。ディズニーでもない限り他人には頼みにくい(20代前半・その他)

困ったときに頼れる人がいない

・何かあった時に頼れる人がいない(10代後半・高校生・高専生)
・何かあった時の対処(10代後半・大学生)
・困ったときに、助けを求めるのが難しい。(20代後半・社会人)

相談ができない

・優柔不断だから決めるのに時間がかかる(10代後半・高校生・高専生)
・買い物をする時に相談できる人がいない(10代後半・社会人)
・どっちがいいか迷った時に相談する人がいない(20代前半・大学生)

方向音痴

・方向音痴だから迷子になりやすい(10代後半・高校生・高専生)
・方向音痴なので一緒に行ってくれる人がいないと不安です(10代後半・大学生)
・方向音痴なので、新しいところに行けない(20代後半・社会人)
・方向音痴なので迷ったら怖い(20代後半・専業主婦)

気持ちが共有できない

・話したいことが出来ても話す相手がいない(10代後半・大学生)
・人と感想共有ができない(10代後半・大学生)
・話し相手がいないので思い出を共有できない(20代前半・社会人)
・気持ちを共感できる人がいない(20代前半・社会人)

その他の自由回答

・1人で推しのライブなどに行った際、座席に荷物を置いていけないのが不便(10代後半・高校生・高専生)
・食べ物をシェアできない(20代前半・大学生)
・1人で複数人用の席を占領してしまう(20代前半・社会人)
・旅行など荷物が多い時に困る(20代後半・社会人)

やはり「寂しい」「他人の目線が気になる」と感じる人はそれなりに多く、「ひとりの時間」は好きでも「ひとり行動」は抵抗があると感じる人が一定数いることがわかりました。はじめは大丈夫だと思っていても、周りの人の行動や視線によって気持ちが左右されてしまうことがあるようです。
また「写真が撮りづらい」という意見も目立ちました。見知らぬ人に「写真を撮ってほしい」と話しかけるのが苦手な人も、この点は難しいポイントとなるようです。

今後してみたいことに「ひとり旅」と答える人が多数。してみたい理由もご紹介

最後に「今後1人でしてみたいと思うことを教えてください!」という質問に対し、自由入力で回答いただいた内容をご紹介いたします。

旅行

・気軽にできるキャンプや無計画旅行。好きなところに好きなだけ時間をかけて回りたい(10代後半・高校生・高専生)
・複数人での旅行は気を使ってしまってあまり疲れが取れないので、1人で気を使わずに温泉などに入って疲れを取りたい(10代後半・高校生・高専生)
・ひとり旅。車の免許を取ったら1人で観光に行ってみたり山など景色のいい所に行ってみたい(10代後半・大学生)
・1人で食べ尽くし旅(20代前半・社会人)
・完全なひとり旅をしてみたい。見知らぬ町に行くのもあり(20代後半・社会人)
・ひとり海外旅行。遠くの国まで行って、自由に過ごしたいです。(20代後半・社会人)
・海外旅行 1人だとどうなるかきになる(20代後半・社会人)

ひとりカラオケ

・人を気にせず歌いたい曲を歌えると思うから(10代後半・高校生・高専生)
・ヒトカラは憧れます。ずっと歌い続けられるから(10代後半・大学生)
・オールカラオケ(10代後半・社会人)
・1人カラオケ。好きな曲や挑戦したい曲を歌いまくる(20代前半・社会人)

ひとり焼肉

・1人で焼肉に行って周りの好みを気にせず思う存分好きな物を食べたい(10代後半・高校生・高専生)
・ひとり焼肉に行ってみたい。個室がある店ならなお良い(20代前半・社会人)
・ひとり焼肉、憧れます(20代後半・その他)

BAR

・バーに行ってみたい(20代前半・社会人)
・バーに行きたい。1人でも違和感なさそう(20代前半・社会人)
・BARに行ってみたい。オシャレな静かな空間でお酒を楽しみたい(20代後半・専業主婦)

その他の自由回答

・行ったことない駅に1人でいって、その駅を堪能したい(10代後半・高校生・高専生)
・プリンセス体験をやってみたいです!他人に流されず自分の考えるプリンセス像を体験したい(20代前半・専門学校生)
・サウナ。ひとり客が多いらしく行きやすそう(20代前半・社会人)

ひとり旅をしてみたいという声が非常に多く、海外に行きたいという方も少なくない印象でした。自然が豊かな場所や温泉など、リラックスできるような旅をしたいという声が多く挙がりました。
他には「複数人よりもひとりでしたいこと」でも多くの方が選んだカラオケや、ひとり焼肉などが挙がりました。焼肉店は家族や友人など複数人で行くイメージが強いですが、最近はカウンターに小さめのロースターが設置されている「ひとり焼肉専門店」もあるようにおひとり様需要が高まっている様子がうかがえました。

ひとりの時間は多くの方が必要だと感じており、10~20代女性の8割以上の方がひとりの時間を「好き」と回答しています。
実際にひとりで行動する場面においても、旅先や飲食店、カラオケやライブ鑑賞などで「周りを気にせず好きなように」過ごしたいという需要があるようです。しかし、「やっぱり寂しい」と感じてしまう人も一定数おり、特にテーマパークなどワイワイと盛り上がりたいという場所にひとりで行くのはハードルが高い様子がうかがえます。
ひとり旅においては「まだしたことはないがしてみたい」と回答した方が多く、今後も需要が高まることが予想できそうです。

調査概要

1人時間の過ごし方についてのアンケート
調査対象者​:10代~20代の女性208名
調査方法​:インターネットリサーチ​
調査時期​:2025年5月29日(木)~6月12日(木)​

執筆:望月直

2000年生まれ。美大付属中高・美大を卒業し、トレンドやアートカルチャーに興味を持つ。自身もZ世代である強みを活かし、若年女性の価値観に迫る。現在はフリーランスのグラフィックデザイナー・ライターとして活動中。