高校生ガールズと話していると、髪型に非常に重きを置いているんだなと感じることがあります。
例えば、プリを見せてもらったとき「このプリは前髪がイケてなくて、めっちゃ悔しかった～」と教えてくれました。しかし、その前髪のイケてなさはその子の親友から見ても「どこが？」というくらい些細なものだったりします。
また、「最近行って楽しかった場所」を聞いたときも、「楽しかったけど、暑くて髪が広がっちゃったから、自分が写る写真は撮らなかった」と話してくれたこともありました。

この背景には、毎日のオシャレを表現する中で、学校の校則という制限があることも少なからず関係しているのかなと推測しています。毎日通う学校ではメイクが禁止されていたり、制服のアレンジができなかったりする中で、自分らしさを表現できる手段として、髪型の重要度が高まっているのかもな、と思うのでした。

そこで、高校生ガールズの髪型の解像度を上げるため、67名の高校生ガールズにアンケートを実施し、現在の髪型と理想の髪形について聞いてみました。

では、理想の髪型は現在の髪型と大きく離れるのでしょうか？
あれこれいいなと思う髪型は１つではないと思われるので、こちらは全て複数回答で聞いてみました。

現状と理想を比較してみると、
髪の長さ：現状はロングヘア、理想もロングヘア
毛質：現状はクセあり、理想は直毛
髪色：現状は染めていない地毛の色、理想は少し明るめに染めたい
ヘアアレンジ：現状はストレートアイロンでストレートにする、理想は巻き髪
という結果となりました。

そこまで現状と理想に差はないようにも感じますが、髪を染めることや巻くことは学校ではできないことも多く、できないからこそやってみたい事なのかもしれないですね～。人間心理です。

日々、自身の髪型に関して重視していることがあるのか聞いてみると以下のグラフのようになりました。

質感（サラサラ・ツヤツヤ等）：60.6%
前髪のスタイリング：59.1%
と、この２つは半数以上のガールズから支持があることがわかります。

冒頭でも述べたように、前髪のスタイリングを重要視する方は私の体感でもかなり多いイメージです。また、「理想の髪の質感」の問い（複数選択可）でもサラサラ・ツヤツヤは半数以上のガールズが意識していることがわかります。

ご自身が思う理想の髪型と現在の髪型にギャップはありますか？という問いでは
大きなギャップを感じている人が37.3%、少しのギャップを感じている人が34.3%となり、合計すると7割の方が理想とのギャップを感じている様子です。
多かれ少なかれ、「もうちょっとああなればいいのに」という気持ちが現在の髪型にある様です。

そこで、より具体的にガールズの理想を紐解くため、
どんなふうにしたいのか、どうなりたいのか自由記述でご回答いただきました。
その中からいくつかご紹介するとともに、
みなさんからいただいた自由記述回答の中から、筆者小林視点でキーワードマップにしてみました。
大きな文字は出現数の高め、関連キーワード色ごとにまとめてあります。

＜髪を明るくしたい派＞
・明るくしたい
・オリーブベージュのような太陽の光に当たると色素が薄く見える髪色で髪を巻きたい
・1度ブリーチしてみたい
・ミルクティーベージュの色にしたい
・ラベンダーやピンク、赤系に染めたい

＜サラサラ・つやつやを求める派＞
・ダメージが少なくサラサラな髪の毛
・ツヤサラな髪を目指したい
・ツヤがあって、くしでとかしてもからまらない髪質。
・さらさらでピンクとか派手髪にしたい


＜ロングヘア派＞
・理想はロング！！
・ハイトーンロング！
・髪切っちゃったのでまたロングに伸ばしたいです
・ロングウルフカットか、ロングヘアがいい。インナーカラーを青でやりたい

＜理想の芸能人のイメージがある派＞
・ウォニョン（KPOPアイドルグループIVEメンバー）が理想
・チェウォン（KPOPアイドルグループLE SSERAFIMメンバー）のような切り口がぱつっとしたボブで前髪も少し重めがいい
・めるるちゃん（生見 愛瑠さん）の髪型が理想
・めるるみたいな髪質になりたい
・理想はめるるの髪の毛

令和の高校生ガールズにとって、「制服を着られる今を楽しむ・思い出に残す」は特別なことなんだなと感じることがあります。

というのも、みなさんは毎日の思い出を「こんな写真で残したい」「こういう動画にしよう」とSNSなどでしっかり研究していて、「制服を着られる今のうちに、たくさん思い出をつくりたい！」という声もよく聞きます。私服校の方でも、自分で制服（っぽい服）を用意して、お出かけの日に制服コーデを楽しむというお話を聞くこともあるほどです。


限られた高校生という時間の中で、できる工夫をしながらおしゃれを楽しむガールズたち。
髪型もその一つで、制服にあう髪型にしてみたかったり、いつもとは違う色に憧れたりするのは必然かもしれません。

校則やルールがある中で「卒業したらどんな髪型にしよう！」とワクワクしたり、「部活の伝統で染髪NGだけど、今は黒髪を楽しんでいるんです」と自主的に今を楽しんでいるお話を聞くこともあります。ガールズたちは、高校生のうちにオンとオフ、制限と自由を学びながら前髪セットや髪のサラサラ具合に力を入れ、今できる最大限のおしゃれを楽しんでいるんですね。

調査対象　：女子高校生　67名
調査方法　：定量調査
調査期間　：2025年1月～2025年2月
※可読性を加味して小数点以下を四捨五入する事があります。