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【コラム】渋谷「MIYASHITA PARK(ミヤシタパーク)」は令和の女子高生の聖地らしい

当研究所では定期的に顧客モニターに登録いただいた女子高生の皆さんにインタビューを実施し、女の子たちの間で最近話題になっているものや、これから流行りそうなもの、どんなところで遊んでいるか?など尋ねています。

そんな女子高生インタビューで必ずと言っていいくらいに話題に上がるのが渋谷「MIYASHITA PARK(ミヤシタパーク)」。

※一部、固有名詞につきましては回答いただいた表現のままご紹介させていただいております。
正式名称とは異なる場合もありますがご了承ください。

「なぜミヤシタパークなのか?」女子高生に聞いてみよう

今回は、ミヤシタパークに定期的に遊びに行っているという都内高校に通う高校3年生2人組にインタビューしてみました。

筆者
今日はよろしくお願いします!
Sさん
よろしくお願いします!
Kさん
よろしくお願いします!
筆者
渋谷に来たら、どんなルートでミヤシタパークに行くんですか?
Sさん
プリ撮って食事とかスタバ行ったりして、ミヤパ行きます。
筆者
ミヤパ?
Kさん
ミヤシタパークはミヤパって呼びます。笑
筆者
渋谷に来る目的は何ですか?
Sさん
近くに撮りたいプリ機がないから、渋谷まで撮りに来ています。
筆者
学校帰りに行くんですか?
Sさん
放課後に友達数人と行きます。
学校は渋谷から電車で十数分のところです。
筆者
どれくらいの頻度で渋谷に来てますか?
Sさん
いま3年生で受験勉強で忙しいので少し減ったけど週1では来ていました。
Kさん
わたしもちょっと前までは週1で来ていました。
筆者
渋谷に来ると、どれくらいの割合でミヤシタパークも行くんですか?
Sさん
ほぼ100%!
渋谷に来たらミヤパは行きます。
Kさん
ミヤシタパークのフードコートで食事してから屋上エリアに行きます。

他の女の子たちに事前にインタビューしたときも、この流れでミヤシタパークに行っているという話を何度か聞きました。
プリを撮ってミヤシタパークのフードコートで食事して屋上エリアに行くというのが渋谷に来る女の子たちの王道コースなのかも。

ミヤシタパークを選ぶ理由はコスパ高さとTikTok撮影

筆者
なぜ、渋谷に来たらミヤシタパークに行くんですか?
Sさん
渋谷って案外、行く場所が無いからミヤシタパーク行っちゃう。
Kさん
お金かからないし。
Sさん
渋谷は街に出るとしたらお買い物になるけど、お金が無いからミヤパ行っちゃいますね。
筆者
買い物することもないんですか?
Kさん
お友達の誕生日プレゼントを買ったりするくらいですね。
筆者
何時くらいから何時くらいまでいるんですか?
Sさん
放課後の17時くらいから20時か21時くらいまでいます。
Kさん
その後は、どこにも寄らずに帰宅します。

渋谷はあれだけ広大でお店もたくさんあるのに、女の子にとっては行く場所の選択肢はミヤシタパークくらいしかないようです。
それ相応の目的があるのでしょうか?

筆者
屋上エリアに行く目的は何ですか?
Sさん
TikTok撮りに行きます。
筆者
TikTok撮影が目的なんですか?
Sさん
はい、渋谷ってTikTok撮る場所ないんですよ。
何も買わないでも長時間居られて、椅子もテーブルもあるのでミヤパに行っちゃう。
Kさん
テーブルがあってスマホが置きやすいからTikTokが撮りやすいんです。

屋上エリアは道路側の柵に沿ってカウンターテーブルがあるので、そこにスマホを置いてTikTokを撮っているようです。

筆者
撮影してTikTokに公開するんですか?
Sさん
いえ、しません。
筆者
え?アップしないんですか?
Sさん
TikTokで撮ってInstagramのストーリーズに公開するんです。
TikTokは全世界に公開されちゃうからアップしないです。
筆者
Instagramは公開アカウントですか?
Sさん
いえ、非公開アカウントです。
フォロワー数は500人くらいで、友達と、あとは友達の友達とか。あと先輩後輩とか。
Kさん
わたしも同じくらいで非公開アカウントです。
Sさん
公開アカウントは持ってないです。
筆者
TikTokではどんな動画を撮るんですか?
Sさん
ダンスとかなんですけど、手だけで踊ってるやつとか、全身のも撮ったりします。
筆者
1日に何回くらい撮りますか?
Sさん
10テイクくらい撮ります。
その中から上手くいったやつをストーリーズにアップします。
Kさん
たくさん撮るから、気づいたら3時間くらい居ちゃう。
筆者
ミヤシタパークに来ている他の女子高生のみんなもTikTok撮っていますか?
Sさん
もう、みんな撮ってますよ!
Kさん
ほぼ、みんな撮ってる。
Sさん
だから他の子の動画に映り込んだりしていると思う。
私は別に大丈夫だけど、映らないように待っててくれる人もいます。

ミヤシタパークは”盛れる”

筆者
屋上の客層はどんな感じですか?
Kさん
女子高生と大学生くらいの人が多いイメージです。
筆者
ミヤシタパークで良かった出来事はありますか?
Kさん
有名人(TikToker)に会えた!
筆者
いつ頃からミヤシタパークでTikTokを撮るようになりましたか?
Kさん
いつ頃だろう?
筆者
初めてミヤシタパークに行ったのはいつ頃ですか?
Sさん
高1かな?友達に誘われて行きました。
Kさん
私も高1くらいかな。
筆者
はじめてミヤシタパークに行った時の感想は?
Sさん
めっちゃ感動しました!おお!って。
筆者
その頃、TikTokは撮っていましたか?
Sさん
撮ってなかったし、高1くらいの時は恥ずかしかったよね。
Kさん
恥ずかしかった。
Sさん
周りに知ってる男子とかもいるのに、よく撮れるなって思って見てた。
筆者
今は?
Sさん
今は友達の男子がいても撮れちゃいますね。
Kさん
慣れだよね。
Sさん
友達も撮っているし。
筆者
翌日、男の子から『昨日撮ってたね』みたいに言われたりしますか?
Kさん
そういうのもないですね。

当時は撮るのが恥ずかしかったTikTokも周りのみんながやっていると慣れてきて気にせず撮れるようになるんですね。
TikTok撮影はミヤシタパークでは日常の光景で、周りの友達も干渉してこないということもあって撮りやすいのかも。

筆者
ミヤシタパークって屋上の下のフロアはショッピングできたりするけど、ああいうお店は行きますか?
Kさん
全然行かないです。
お店もそんなに興味がないです。
フードコートと屋上だけ。
筆者
渋谷に来たけど雨が降ってきちゃった時とかはどうしていますか?
Sさん
雨の時はフードコートにずっといますね。
筆者
冬はどうしていましたか?
Sさん
寒かった!
でも寒いけど屋上いってました。
筆者
寒いのに、行ったんですか?
Sさん
ミヤシタパークの屋上は盛れるんですよ!
適度に暗いから、遅い時間だと個人的には盛れるんです。
ノーマルカメラで撮るときとか盛れる。
Kさん
加工アプリとかは使わないです。
使ってもインスタのフィルターくらい。

適度に暗いと盛れるらしく、加工アプリも使わないんですね。
ちょっと前までの”盛れる”はライティングや加工で映りを向上させ”かわいく”なれることを指していた記憶がありますが、今は”うまく誤魔化せる”ことを指すのかも?

筆者
高校卒業してからもミヤシタパークは行きそうですか?
Sさん
渋谷に来たら行くと思います。

以上がインタビューの結果です。

ミヤシタパークに行く理由をまとめると・・・

・お金を掛けずに長時間居られる
・TikTokが撮りやすい
・盛れる(うまく誤魔化せる)

主にこういった理由があるようです。

屋上エリアで何組もの女子高生が並んでTikTokを撮っているという、3年前では見られなかった状況が気になったので、現場検証してみたいと思いました。

聞いたことを実際にミヤシタパークに確かめに行ってみた

女の子たちのインタビューで話していたことは本当なのか?
この目で確かめたく、ミヤシタパークに視察しに行ってきました。

6月某日の水曜日の18時20分ごろ、夕暮れ時で天気は晴れ。
ミヤシタパークの屋上エリアへの階段を上っていくと、目の前のベンチに既に2組の女子高生グループが。
他にもカップル、外国人観光客の方々、10代くらいの男性グループなども居ました。

階段を上って左に曲がり柵側に沿ってパークを一周してみると、柵側のほとんどのカウンターテーブルに女子高生グループが座っているのが見えました。

女の子たちがインタビューで言っていた通りだ!

数えてみたら女子高生グループは全部で24組。
その時、TikTok撮影中だったのは16組。

高確率でTikTok撮影真っ只中でした。
筆者は映り込まないように少し歩いては足を止め、また少し歩いては足を止め、というように移動していましたが、女の子たちは特にこちらを気にすることもなく撮影していました。
リアルタイムで撮影中だったグループだけでも16組だったので、撮影の合間のグループもいると考えると、確かにほとんどの女子高生グループがTikTok撮影をしているというのも納得できます。


視察時はまだ明るかったため、暗くなったらどうなるのか気になったので、フードコートで食事をして時間をおいてから、また屋上エリアを視察することにしました。

広々としたフードコートにも女子高生グループが何組も座っていました。
食事をしながら踊っている子も。
どうやらTikTok撮影前のフリの練習をしているみたいです。

19時20分。
外も暗くなってきたので、再び屋上エリアへ。

屋上はライトアップはされているが、全体的に薄暗い。
また女子高生グループをカウントしてみると、1時間前とほぼ変わらず22組。
そのうちTikTok撮影をしていたのは11組。
暗すぎるからか1時間前より少し減りました。

でも撮影しているグループを見るとスマホの上に小さなライトを付けて、自分たちを照らしながらTikTok撮影をしていました。
昼よりは映りが悪くなりそうだけど、このぼんやり明るい感じが女の子たちにとっての”盛れる”なのかもしれません。

暗くなってもTikTok撮影や写真撮影をするならミヤシタパークという感じなのですね。

まとめ

女子高生にインタビューをして、実際にミヤシタパークを視察してみて、女子高生がミヤシタパークに集まっていることがよくわかりました。

ただもう少し俯瞰して考えてみると、女の子たちはTikTokを撮ることが目的というより、低予算で友達との時間を楽しく過ごせる場所としてミヤシタパークを選んでいると捉えることもできそうです。
長時間溜まれる場所、おしゃべりしていても周りの目が気になりにくい場所、そういった女の子たちのコミュニケーション促進の場所としてミヤシタパークなのかもしれません。

渋谷は日々変化しており、新しい商業施設やチルアウトスポットも生まれそうです。
数年後は女子高生の居場所はまた別の場所になっているかもしれませんね。