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*2021年夏 自社調べ

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10代女性からの好感度が高い企業SNSアカウントとは? 炎上を起こさず、企業や商品のイメージアップを図るには

企業SNSアカウントは、投稿によって企業や商品の認知度を高められる一方で批判炎上を受けて企業イメージを損なう可能性も秘めており、運営には配慮が求められます。本調査では、企業アカウント炎上に対する若年女性の意識と、好感を持たれやすい企業SNSの特徴を明らかにします。

巷にはTwitterやInstagramなどさまざまなSNSがあふれ、様々な人とコミュニケーションが取れるようになった現代。家族や友人だけでなく、同じ趣味を持った人などと新たなコミュニティを作ることも難しくはありません。そんなSNSが生まれた時から普及していた世代は「SNS世代」と呼ばれ、SNSから情報を得ることが当たり前になっています。
SNS世代に効果的にアプローチするために、企業がSNS上で公式アカウントを運営することも一般的になりました。
企業のSNS公式アカウント運営には、情報発信を行って商品の認知を高められるなどメリットは数多くありますが、SNSでの投稿をきっかけに避難が殺到してしまう「炎上」が起きる可能性もあり、十分な配慮が必要です。
フォロワー数の多い影響力のある企業の公式アカウントが炎上してしまった場合、それによる損害は計り知れません。企業イメージを損なわないSNSアカウント運営に必要なことを知るべく、調査を行いました。

SNS利用者の割合は95%越え。もっとも使われているSNSは「LINE」

スマホが浸透するとともに、SNSも年代問わず多くの人が利用するようになりました。本調査結果でも、SNS利用者の割合が年々増えつつあることがわかります。
何らかのSNSを利用している人の割合は、今回調査した全体で97.4%。10代後半で98.9%、20代後半では96.0%と、回答者のほぼ全員が何らかのSNSを利用している事が分かります。

ふだん利用しているSNSは「LINE(87.0%)」「YouTube(79.8%) 」「Twitter(71.8%)」「Instagram(71.7%)」の順でした。

ほとんどのSNSは、世代が若くなるほど利用率が上がっている一方で、「Facebook」の10代後半利用率は8.6%と、非常に低い数値になりました。その背景には、LINEやTwitter、Instagramなど、より気軽にコミュニケーションがとれるSNSが普及したことにあります。親世代で主流だったFacebookは若者離れが進んでいるようです。

企業公式SNSアカウントの炎上 認知は間接的なものが多い

「企業公式SNSアカウントが炎上しているのを見聞きしたことがある」人は、回答者の63.2%、「ニュース等で見聞きした」人は52.5%と、半数以上でした。

しかし「実際に炎上した投稿を見た」人は24.6%と3割に満たない結果となり、見聞きした人の半数以上は間接的にその情報を得ていることが分かります。炎上した内容を扱ったYouTubeの動画が拡散されたり、ネット記事やテレビニュースになってしまうことにより、情報が広まるスピードがとても速く、多くの批判が殺到してしまうのでしょう。

見聞きした企業公式SNSアカウント炎上の内容は「従業員による不適切行為」が最多の51.2%

見聞きした炎上の内容は「従業員による不適切行為(51.2%)」が最も多く、次いで「企業の不祥事(43.9%)」「性的に不適切な発言・投稿(31.7%)」の順に多い結果となりました。

「従業員による不適切行為」「企業の不祥事」「社員や関係者による内部告発」は、 10代後半よりも20代の方が高く、「性的に不適切な発言・投稿」「犯罪をイメージさせる発言・投稿」は、年代差が見られませんでした。20代になると企業で働く人も増えるため、当事者となる前3項目の関心が高まるようです。後者2項目は世代にかかわらず注目される話題なため、炎上が起きないように常に細心の注意が必要です。

炎上後 約8割の人が企業イメージを悪くしている

「炎上を見聞きした後、その企業に対するイメージは変わりましたか」という質問に対し、いずれの炎上事案も、約8割の人が企業イメージを悪くしている事が分かりました。

最も企業イメージを悪化させる炎上事案は「企業の不祥事」で86.5%。個人情報の流出や異物混入など、自身の生活に影響を及ぼす可能性もあるため、不祥事が起きた際のイメージ悪化は避けられないようです。

企業SNSアカウントに34.1%の人が好感をもった経験がある

それでは、SNSアカウントを企業イメージの向上に役立てるためには、どういったことを意識すれば良いのでしょうか?

「SNS企業公式アカウントやその投稿に対して、好感をもったことはありますか」という質問に対し、企業公式アカウントやその投稿内容について、34.1%が好感をもった経験があると回答しました。​
20代後半女性では26.1%が、好感をもったことが「ある」と回答。10代後半、20代前半と比べ10pt以上低い結果となりました。
10代~20代前半女性に対しては特に、SNSアカウントを使った企業イメージアップ効果を得られやすいと言えるでしょう。

好感をもった企業SNSアカウントは「SHARP」が最多

企業公式アカウントやその投稿内容について「好感をもった経験がある」と回答した方に対して、好感をもった内容や理由について具体的に回答いただきました。
すると、特に10代の女性からは以下のような回答が集まりました。

・SHARP 面白い投稿やタメになることが多いから。 (大阪府17歳女性)​

・SHARP ツイートが流行りのネタなどを入れたものになっていて面白いから。(東京都18歳女性)

・しまうまプリント タレントをCMに起用し、そのファンの反応への感謝を常に呟いている。見ていてとても微笑ましくなった。(北海道16歳女性)​

・pino/森永乳業 真面目な投稿らしいのに #ピノアーモンドソロデビュー とついていたり、文面に「活動」と入っていたりアーティストのような発表の仕方が楽しく、面白い。 (千葉県18歳女性)

・ほっともっと ツイートの内容がほっこりする。面白い。(大阪府19歳女性)

・キュレル 一人一人の悩みに特化した商品を紹介しているところ。(東京都16歳女性)

好感を持った企業アカウントについては、ユーモアのある投稿、次いでためになる機能や商品情報の紹介をするアカウントが多いことが分かります。​
具体的な企業名としては、SHARP(シャープ株式会社)が最も多くあげられました。​
ユーモアの感じられる内容や、悩みの解消につながる発信をするなど、他の企業とは一味違う投稿を行うことで、好感を得られやすくなるようです。

企業側は細やかな気配りや細心の注意を払うことが必要

今回の調査により「企業の不祥事」「飲食店等の不衛生な投稿」「性的な描写や発言」などに関する投稿が、炎上につながりやすいことが分かりました。
「企業の不祥事」はSNSアカウントとは無関係に起こりうることではありますが、どのような内容であっても、炎上後の企業イメージの低下は避けられません。
SNSアカウントを通して企業や商品に良いイメージを持ってもらうためにも、投稿をする際は個人情報や言葉の言い回し・些細な表現にまで気を配り、細心の注意を払うことが必要です。また、万が一炎上が起こってしまった際の対処方法についても、事前に十分なシミュレーションを行い、最小限に食い止められるような準備をしておくことが必要と言えるでしょう。
企業や商品のイメージアップを図るには、ターゲット層の興味のある内容を、ユーモアやためになる情報を交えて発信することが有効のようです。

調査概要

調査対象者​:15~29歳女性​
調査方法​:インターネットリサーチ​
調査時期​:2020年12月4日(金)~7日(月)​